看護師Oさんの体験談
劣等感を抱き転職をした看護師Oさんの体験談についてご紹介します。看護師Oさんのケースから劣等感をよく知り、また劣等感に対する行動の仕方などを看護師Oさんのケースを参考にしましょう。
転職のきっかけ
小児科は病院やクリニックによっては医師が処置全般を行うことがあるため、新卒で小児科を経験するとスキルが身につかないままでいるということがあります。実際に点滴や導尿などの処置をほとんど行ったことがないというベテランの看護師の人も何人か知っています。そして私も看護師3年目の当時は看護師としてある程度を一人前にこなしたいと思うようになり、現在の小児科だけではなく他の病棟に行きたいと感じ始めていました。
そしてこの他の病棟に移りたいと感じたきっかけは他の同期と比べた自分の経験値との差に劣等感を感じたことです。薬の名前であったり手術内容など、自分が経験したことのないことを多く経験していたり、他にも点滴や注射といったスキルが同期と比較して劣っているという劣等感を感じていました。こうした劣等感をきっかけに看護師4年目の中頃を迎えた時に思い切って成人も看護対象となる混合病棟へ転職をしました。そして大変ではあるものの様々な勉強をすることができる整形外科のある混合病棟に決まりました。
成人病棟での勤務
成人病棟の初日はオリエンテーションを行い、2日目は見学のような形で先輩看護師に付いて回りながら患者さんを受け持ちました。そして小児科と成人病棟の違いを感じながらも、徐々に慣れて始めた頃でしたが当時は点滴の挿入に最も苦労をしました。小児科にいた頃は小さい子への点滴や採血が難しいということもあり医師が処置をしていたため、自分で点滴や採血をした経験がほとんどありませんでした。
点滴挿入はスムーズに針を挿入することができず、最初は失敗ばかりで他の看護師の人にお願いをするなど情けない気持ちになることもありました。転職した当初は周りの人から小児科で難しい点滴をしていたというイメージがあったようで、そのイメージとのギャップもありどこか後ろめたい気持ちが常にあったことを覚えています。
しかしこの苦手意識を持った点滴を解消するきっかけはとても簡単なことでした。ただ単純に先輩の看護師から失敗するイメージを持たないように、できると思い込んでやるというアドバイスでした。実際にそんな簡単なことで、と疑っていましたが成功したイメージを持って点滴をすることで本当に失敗することが減っていきました。今では自分で自信を持ってスキルを持っていると言えるため劣等感を持つこともなく胸を張って働けることができるようになっています。